サイクリング・風を感じて

風を感じて
11,000円・税込価格
高16cm 横20cm 奥8cm
風は真っ直ぐ

陶器の人形・風を感じて  陶器の人形・風を感じて 陶器の人形・風を感じて

陶器の人形・風を感じて

次は マダム k です。

ハート・オブ・サイクリング

(小学6年:S36年、1961年)ソ連が初めて人間衛星船(ボストーク1号)の打ち上げに成功する。
◆小学校の6年生の頃だったろうか、初めて50キロメートル離れた熊本城まで八女市からサイクリングに行ったのは。友人2~3人と3時間半ほどかけて、まだ舗装されていない国道3号をひたすら南下する。
今のように洒落たサイクリング車はなく、無骨な荷台の広い実用車であった。大きなトラックが、小石を飛ばしながら側を走り抜ける。下り坂では砂利にハンドルを取られないように歯を食いしばる。子供にとっては大きな冒険、ロードムービーである。
中学時代になると、国道も舗装されて下り坂では風を感じる余裕も出てきた、が、上り道は必死である。
◆大学時代には、夏休みに八女から270キロメートル離れた鹿児島まで一人でサイクリングをした。道程の行きは3日間、帰りは2日間の日程であった。2日目は尻が痛くて座って漕ぐことができなかった。どこだったろうか、水俣あたりだったか、3号線の反対側を北上して来るサングラスの若者が一人。本格的なドロップハンドルのサイクリング車に乗っている。私は3段切り替えのママチャリである。何故かお互いジーっと顔を見つめ合う。向こうが「おーっ」と声を上げ、ブレーキを掛けサングラスを取ると、大学のクラスメイトであった。打ち合わせの無い奇跡が起こった瞬間であった。