陶器人形の作り方の基本です。

🍀唯一、博多人形の技術を活かして、陶器人形を制作する窯元です。
コンセプト:生きる・シンプル・時々、不可解

博多陶遊窯では 石膏型・紐作り・手びねり・掻き出し の四つの方法で作品を作っています。その簡単な基本と道具を紹介します。あなたの疑問・質問を受け付けています。お問い合わせメール

1、石膏型を用いて成形する方法

陶人形・型押し制作

石膏の型枠を使って同じ形の作品を複数個作成する方法です、版画と同じとご想像下さい。石膏型の作り方など詳しい内容は 「原形からの製作手順」のページをご覧下さい。博多陶遊窯の作品のほとんどがこの方法で作られています。
陶器の人形「平和の使者」です。 雛人形・立ち雛大 陶人形・雲水

2、紐作りで成形する方法・一品作

紐作り

石膏型を使用せずに、手ひねりで出来ない大きめの作品を作るときに用います。ひも状の粘土を一段(数段)づつ重ねて整形していく方法です。 博多陶遊窯で代表的なものは「波動」など一品作コーナーで紹介しています。この方法では世界でただ一つの物ができます。作り方の詳細は天使のオブジェを紐作りのページをご覧ください。最近は紐作りの作品から石膏型を取っています。新作を製作中のページで紹介しています。
天使の不安 孤独な小便小僧 頑固一徹

3、手びねりで成形する方法

手びねりで成形

比較的小さい作品を、自由に作る方法です。博多陶遊窯では2006年辺りから盛んに作るようになりました。具体的な方法は手びねりお地蔵様の作り方のページをご覧下さい。
縁起物陶人形・手びねりのお地蔵様 縁起物陶人形・手びねりの観音様 手ひねりの天使人形

4、粘土を掻き出す方法

粘土の塊のまま作り始め、ある程度作品の形が決まったら上下二つや三つに切り分け、側が程よい厚さになるように中の粘土を掻き出し中空にして、再び元の形にくっ付ける方法です。博多陶遊窯では「深い眠り」のみで、資料がありません。

陶器人形の作り方の特徴

◆どれが一番楽な作り方か?
私の場合は、手ひねり→紐作り→石膏型→掻き出す、の順番です。
手びねり
粘土にある程度なれると比較的容易に作れます。

紐作り
これの難しい所は、デッサンなどをして、デザインのほぼ90%決めておく事です。

石膏型
作品(素地)を乾燥させる段階で一番傷が入りやすいのが、石膏型を使ったときです。手ひねりや紐作りには、 そのような失敗はほとんどありません。石膏型を合わせる接着面が一番弱いので、そこから割れてきます。

掻き出す
小さいものはそれほど難しくありませんが、大物になると大変です。デザインがきっちり出来ない人は、考えながら作り上げていけるので、紐作りより容易かもしれませんが、掻き出す作業が大変になります。 それに、出来上がりがかなり重くなります。掻き出す方法は記録が残っておりません。

博多陶遊窯の七つ道具

博多陶遊窯で使っています、陶人形を作る時の必須アイテムのご紹介です。彩色時の筆は別です。

1、ワイヤー

粘土を切断するための道具です。ワイヤーの両端には手に持ち易いように紐を付けています。U字形に曲げた竹の先端にはワイヤーが張られています。

粘土切断のためのワイヤー   粘土切断のためのワイヤー

2、カッター

粘土用カッターを使う

粘土を切断するための道具です。鋼鉄ののこぎりの刃をグラインダーで研いで、竹に挟んでいます。ワイヤーほどすっきりと切れませんが、板の上の粘土を切るときに使います。
粘土用カッター

3、へら

へらを使う

粘土の素地をきれいに仕上げるための道具です。手ひねりで人形を作る時はほとんど使いません。石膏型を使用したときに使います。目や口を入れたりするときも使えます。 金属製の「へら」はスプーンの柄をグラインダーで削って作りました。それで、消耗の激しい下の「つげべら」や「竹べら」は今ではほとんど使いません。
粘土用へら

4、粘土に傷を入れたり線を描くための道具です。

粘土用道具

針を三本竹で挟んでいます。髪の毛の線を描く時にも良く使います。この他にもボールペンなどもよく使います。

粘土用道具

5、穴を明けるための道具です。

目や口の穴を明けるときに使います。それぞれの大きさを作っておきます。

粘土用道具

6、筆

水で濡らしたり、石膏型を使用する時に接着面にどべを塗ったりする時に使います。

粘土用道具

7、叩き棒

手ひねりや紐作りで成形した時に、形を少し変形させる時に叩いて使います。四角い棒を削って作っています。

叩き棒

次は 原形からの製作手順 です。